初めての出産はまさかの鉗子分娩になりました。
今回は、鉗子分娩とはどんな分娩方法なのか、赤ちゃんの頭の形や傷、医療保険に入っている場合には保険適用となるのかなど、事前に知っておきたい気になる点を紹介していきます。
誘発処置からは破水までの流れは「31歳初産の出産レポ#01!」をぜひご覧ください。
- 陣痛室や分娩台での実際の様子
- いきみ逃しのポイント
- 鉗子分娩で頭の形や傷の経過
- 鉗子分娩は医療保険の給付金の支払いを受けられるのか
陣痛室での様子
16時半頃に破水し、助産師さんからは「叫ぶくらいに痛くなってからしかお産は進まないからね!」と言われてソワソワしながら過ごしました。
そして、3時間後には陣痛の痛みが増してきて、主人のLINEに返信するのもままならない状態となりました。
廊下で破水した後すぐに陣痛室へ移り、まずは赤ちゃんの心拍を測るモニターをお腹に付けてもらいました。
陣痛室には、携帯・ハンドタオル・ペットボトル・マスクを持ち込み、17時頃の助産師さんの内診では子宮口は3~4センチ開いているとのことでした。
陣痛室で一番気になったのは、隣の陣痛室から、先に陣痛が来ていた妊婦の方の叫び声が聞こえてきていて、「もしかしてこの人が産み終わらないと私の番が回ってこない?」とすごく不安になりました。
「分娩台は一つじゃないから大丈夫よ」と言われてほっとしたのを今でも覚えています。
実践したいきみ逃し①4児のはんなりママTVポーズ
いきみ逃しは「赤ちゃんが降りてきやすい」体勢を意識するのが重要だと、事前に見ていたYouTube動画や担当の助産師さんからアドバイスを受けていました。
初めはベッドの上でのたうち回っていましたが、自然と横になっていのが辛くなってきて、四つん這いになってみたり部屋中を動き回っていました。
そこで、YouTube動画で勉強した「膝立ちをし、重心を背中の方に傾けてかかとでお尻を支えるような4児のはんはりママTVポーズ」にチャレンジしました。
序盤のいきみ逃しにはかなり効果的で、まったく痛みを感じない瞬間がありました。
ですが、陣痛が進むにつれて効かなくなっていき他にも色々なポーズを試しました。
実践したいきみ逃し②テニスボール
いきみ逃しで有名なテニスボールでお尻の穴あたりを押す作戦は私には全く効果がなく、テニスボールを当ててくれる人との相性次第だと思いました。
当時、コロナ禍で陣痛室の付き添いができなかったため助産師さんにテニスボールで押してもらいましたが「そこじゃない」感しかありませんでした。
床にボールを置いて自分でお尻に当ててみるも上手くいかず、すぐにテニスボール作戦は断念しました。
試してみたい方は、森下産婦人科のテニスボールは陣痛室のベッド横の引き出しの中に置いてあり、自由に使って良いそうです。
実践したいきみ逃し③椅子を使って膝立ち
後半は、床に膝立ちをして椅子に肘をつく体勢を取り、赤ちゃんが降りてきやすい体勢と、自分を落ち着かせるためにも息を吐くことを意識しました。
床に膝をついているので、膝自体が痛くて途中からブランケットを床に敷いてもらいました。
この頃には周りを気にせずに大絶叫していて、後から聞くと病院の玄関まで聞こえていたようです。
陣痛中のリアルな心境
助産師さんが自分の部屋から出ていこうとすると、まるで子供のように「痛い、痛い、痛い、いかないで~」と半泣き状態でした。
陣痛の痛みが落ち着いている間も、もうすぐまたあの痛みが来ると分かっているので、恐怖心でいっぱいになりました。
怖いけど見てしまうモニター。
付き添いがない不安も相まって陣痛のたびにナースコールを連打して、先に陣痛室に入っていた妊婦さんと、助産師さんを取り合うかのようでした。
20時頃には先に陣痛が始まっていた妊婦さんが無事に出産を終えていました。
早くこの痛みから解放されたい一心で「あと何時間ですか?」「何時頃に分娩台に行けますか?」としつこく聞いていました。
その時には早かったら21時頃には産まれるかもよと言われていましたが、実際は夜中の2時に産まれました。
助産師さんにも何時に産まれるかなんてわからないだろうに、私が落ち着くようにあえて具体的な時間を言ってくれていたのだと思います。
ずっと時計を見てひたすら次の内診の時間が来るのを待ち、20時半頃には陣痛促進の点滴を打つことになりました。
主人とのLINEには20時50分に「まだまだ」と送れたのが最後で、そこからは今まで以上に陣痛の痛みが増し、体勢を変えるときに勢い余って点滴を抜いてしまい、分娩着もベッドも血まみれになり途中で着替える羽目になりました。
陣痛中に主人の立ち合いがないのは心細いなと初めは感じていましたが、後から思うと「あんな姿見られなくてよかった」というのが正直な感想です。
想像を超える痛みに、「もう嫌だ」「諦める」「お腹切りたい」「無痛分娩にすればよかった」などと口に出していました。
名前も既に決めていたので「〇〇(長男の名前)早く出てきて~」とも叫んでいました。
弱音を吐く度に助産師さんに「〇〇君に聞こえてるよ~そんなこと言わないで~〇〇君も頑張ってるよ~」と励ましてくれました。
分娩台での様子
基本的にマスクは不要でしたが、胎盤を出したり、会陰縫合を先生がしてくださっているときにはマスクをつけるよう指示がありました。
分娩台に移った頃は、まだいきみたいという感覚はあまりなく、とにかく痛みと暑さとの戦いでした。
分娩中には主人が産院のうちわで仰いでくれていましたが、ハンディファンがあるとさらに良かったと思います。
今日中に産まれるんじゃないかと言われながらも、分娩台に上がれたのは24時頃でした。
足を上げた方が赤ちゃんが出てきやすいというので、分娩台の手すりの様な位置にある足置きに必死に足を上げて途中休憩を挟みながらいきみました。
当時コロナの関係で、通院時の付き添いはNG、立ち合いも産まれる直前と直後の限られた時間のみだったので、助産師さんに「もうすぐ産まれるからご主人を呼んで」と言われて25時頃に主人に電話を入れました。
「もうすぐ生まれる、来て」と必要最低限の会話のみで「(痛みが)また来る、また来る!!」と言って電話を切りました。
主人は、しばらくは私の入院していた部屋に待機していたようで、本当にいよいよ!というところで分娩室に通してもらいました。
主人が到着したころには満身創痍でへとへと。
それでも、主人や助産師さんが「来たよ!ご主人来たよ!」と何度も言うので、仕方なく主人の方を向いてうなずきましたが、内心はそれどころじゃないから無視してるのにと思っていました・・・
いきむときは声を出すと力が上手く入らないそうで、「もったいないから声出さないで!」と言われ、必死に声を殺していきみました。
いきむってどんな感じだろうと思っていましたが、まさに排便の感覚に近かったです。
気づけば分娩台に乗って2時間が経とうとしていました。
院長先生が来てくださり、鉗子分娩の説明をしてくれましたが、もう何でもいいから出してください。と言いたいくらい話が頭に入ってきませんでした。
陣痛が来たらいきんでねと言われましたが、かなり体力も消耗していて、痛みの感覚もなくなってきていたので、どのタイミングでいきんだらいいのか分からずにプチパニック状態でした。
主人が撮ってくれていた動画を見返すと、赤ちゃんが出てくる瞬間は力を抜いて手を胸に当て、「はあー。」と声に出して吐く呼吸をし、「〇〇(長男の名前)頑張れ~」と言っていました。
助産師さんの声に合わせて先生に鉗子で3回引っ張ってもらい出産することが出来ました。
長男が出てくる際に、私の出産着の紐を掴んで離さなかったよ!と先生が笑顔で教えてくれました。

お産直後の様子
産んだ直後は痛みからの解放と安堵、やっと赤ちゃんに会えた喜びで放心状態でした。
へその緒は、バースプラン通り主人に切ってもらいました。
本当は血が苦手で、やっぱり断ろうとしたそうですが、助産師さんにあれよあれよと進められて、やっぱり出来ないとは言い出せずに結局は切ってくれました。
へその緒を切る瞬間も助産師さんが携帯で動画を撮ってくれました。
主人は助産師さんが産まれてすぐの長男の手や足の指を「1.2.3.4.5」と数えていたのが印象的だったそうです。
その後は分娩台の上で初めてのおっぱいをあげ、産まれたばかりの我が子を見ると何とも言えない気持ちになりました。
主人が横で付き添う中で、助産師さんに胸にかかる服をバッとめくられたのがなんとなく恥ずかしかったです。
分娩室ではたくさん写真を撮ってもらい、息子の写真や家族3人での写真もたくさん撮ってもらうことができてとても嬉しかったです。

出血が多かったようで意識がふわふわしている中、会陰縫合は麻酔が効いていないと思うほど痛かったです。
縫っている間もそばにいてくれた主人に「もう二度と産めない。うちは一人っ子です。」と話していました。
出産前の母親学級で「自分で産む」という心構えを持ちましょうと言われたのを産後に改めて思い出しました。
どんなに陣痛が痛くても途中で止めることは出来ません。
医療的に必要であれば今回のように鉗子で引き出してくれますが、基本的には先生はなにもしないです。
助産師さんはたくさん声をかけてくれるけど、結局は自分でいきんで産むしかありません。
出産前は、自分の母親も普通分娩で産んでるし、自分にもできるだろうと甘くみていました。
マタニティヨガや安産体操をしたからと言って、必ず安産になるわけではないですが、「自分が産むんだぞ!」という心構えを構築するにはいい行動だと思います。
途中で心が折れそうになったとしても、出来るだけのことをやってきたんだ!という自信になるかもなるでしょう。
気になる鉗子分娩での頭の形や傷は?
鉗子分娩で生まれた長男はもうすぐ2歳になりますが、鉗子分娩による頭の形や傷の残りは全く気になりません。
産まれた直後の頭の形も、いわゆる「引っ張られた感」はありませんでした。
鉗子に挟まれてできたであろう赤みは額と右頬にあり、大きな傷は見当たりませんでした。
鉗子分娩とは?
鉗子分娩とは、金属製の2枚のへらを組み合わせたはさみのようなもので、赤ちゃんの頭を両側からはさんで引き出す分娩方法です。
はさみ加減や引き出すときの力加減など鉗子の取扱いや操作は難しく、経験を積んだ産婦人科医師でなければできない方法として知られています。
森下産婦人科では、院長先生に取り上げてもらい、当時先生からも「今鉗子分娩ができる医師は少ないからうちでよかったね」と言われました。
第二子は引っ越しの関係で他院で出産する予定ですが、そちらの先生にも前回鉗子分娩での出産であったことを伝えると「とても熟練された先生に取り上げてもらったんですね」と驚かれました。
鉗子分娩の他に、吸引機を使用して赤ちゃんを引っ張り出す吸引分娩という方法もあり、最近は性能の良い吸引機があり吸引分娩が多く用いられているようです。
参考:身原病院ホームページ
どうして鉗子分娩になったのか
鉗子分娩や吸引分娩が行われるのはこのような状態である時です。
- 子宮口が全開大しており胎児も下がって後もう少しという時に分娩の進行が止まってしまった場合。
- 母体の疲労や微弱陣痛、胎児の回旋異常でお産が進行しない場合。
- 母親に合併症(心疾患・妊娠高血圧症候群)があり、あまりいきませることが出来ない場合。
- 胎児の心音が急激に低下した場合。
参考:身原病院ホームページ
私は微弱陣痛による鉗子分娩となったと母子手帳に記載がありました。
鉗子分娩の合併症
鉗子分娩は吸引分娩に比べて赤ちゃんに与える損傷は少ないと言われていますが、母体に対する損傷は鉗子分娩の方が多いと臨床試験で明らかになっています。
母体の合併症として、会陰裂傷(えいんれっしょう)、頸管裂傷(けいかんれっしょう)、産道血腫、尿路系の損傷がおこる頻度が自然分娩より少し高まります。
吸引器具も分娩鉗子も通常の使用では赤ちゃんへの障害はほぼありませんが、赤ちゃんの合併症としては、頭皮損傷、頭血腫、帽状腱膜下血腫、顔面神経麻痺などの起こることが稀にあります。
頭蓋内出血や、頭蓋骨陥没骨折はほとんど起こることはありませんが皆無とは言えません。
参考:身原病院ホームページ
鉗子分娩後の実際の写真①額と右頬の赤み


鉗子で挟まれてできたのか、額に赤みがありました。
また、耳たぶも少しうっ血しているような感じです。
鉗子分娩後の実際の写真②その後の経過


産後5日目に退院し、自宅で撮影した時の写真です。
黄疸がまだ残っているのもありますが、額や右頬の赤みや傷は気になりません。
左頬には元から傷などはなく、産後すぐはうっ血していた耳たぶもキレイな状態です。
鉗子分娩は保険金給付を受けられる?
医療行為を必要とする異常分娩に該当する鉗子分娩は健康保険の適応対象の手術です。
さらに、当時オリックス生命のキュア・サポートという医療保険に加入しており、異常分娩として保険金請求を行い17万円程度の給付金を受け取りました。
オリックス生命のホームページを確認すると、陣痛促進剤を使用した場合でも、その後の経過に異常がみられなければ正常分娩に分類されるので、予定日超過で入院しただけでは保険請求はできませんでした。
しかし、鉗子分娩や吸引分娩、帝王切開などの異常分娩に伴う入院・手術は、保険金給付の対象となる可能性があるので、産後落ち着いてからでも間に合うので必ず確認しましょう。
私の場合は産院の診断書が必要で、森下産婦人科では6,000円程度でしたが病院によって料金は異なるようです。
オリックス生命保険の医療保険に加入している場合は、担当者や公式ホームページで詳しく確認してみてください。
まとめ:31歳初産の出産レポ
- いきみ逃しは「赤ちゃんが降りてきやすい姿勢」を意識する
- 分娩中はとにかく暑いのでハンディファンがあると便利
- 鉗子分娩はベテラン医師が在籍している産院でしか難しい
- 鉗子分娩による赤ちゃんの頭の形の変形は気にならない
- 鉗子分娩による赤ちゃんの傷も残らずキレイに治った
- オックス生命のキュアサポート医療保険は鉗子分娩で給付金が出る
- 「自分で産む」という心構えが大切
今回の出産を通して、赤ちゃんにやっと会えた感動はもちろんですが、自分の母に対して、こんなに痛い思いをして産んでくれたこと、そして育ててくれたことに改めて感謝し、尊敬する思いがこみ上げました。
出産中は鉗子分娩の説明は全く頭に入っていませんでしたが、改めて分娩方法を確認すると、より一層森下産婦人科の先生や助産師さんたちにも感謝の思いでいっぱいです。
予定日超過で入院し鉗子分娩となりましたが、医療保険に入っていたので出産育児一時金と別に給付金を受けることができたので出産に関しての手出しの負担はありませんでした。
妊娠中に医療保険に入ることはなかなか難しいようですが、もし現在医療保険に加入している方で、鉗子分娩などの異常分娩と診断があった場合には、保険会社へ問い合わせてみてください。
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